お茶を科学する竹林茶屋お茶に含まれる成分
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1211年、栄西禅師により著された「喫茶養生記」の暴徒には、「茶は養生の仙薬なり、延齢の妙術なり。山野これを生ずれば、その地心霊なり。人倫これを採ればその人長命なり」と記されています。 経験的に茶に含まれる成分の健康効果が知られていたわけですが、近年の医学、科学技術の進歩により、その作用機構も明らかになってきています。 その一部をここで紹介します。
茶葉に含まれる成分と期待される健康効果
茶葉には、水に溶け出しやすい成分と水に溶けにくい成分が数多く含まれています。
水に溶け出しやすい水溶性成分であるカテキン類やカフェインは、お茶を淹れる時湯水の中に溶け出しますが、水に溶けにくい食物繊維やクロロフィルやビタミンEなどの脂溶性成分は、茶葉の中に残ったままになります。
主な水溶性成分と水不溶性成分とそれらにより期待される健康効果を以下の表にまとめてみます。
水溶性成分
| 成 分 | 含 有 量 | 効 能 ・ 効 果 |
| 茶カテキン | １１～17% | 抗酸化、抗突然変異、抗癌、血中コレステロール上昇抑制 血圧上昇抑制、血糖上昇抑制、血小板凝集抑制、抗菌 抗虫歯菌、抗ウイルス、腸内菌叢改善、抗アレルギー、消臭 |
| カフェイン | 1.6～3.5% | 中枢神経興奮、眠気防止、強心、利尿作用、代謝促進 |
| テアニン | 0.6～2% | 血圧上昇抑制、脳・神経機能調節 |
| フラボノイド類 | 約0.6% | 毛細血管抵抗性増強、抗酸化、抗癌、心疾患予防、消臭 |
| 複合多糖類 | 約0.6% | 血糖上昇抑制 |
| ビタミンＣ （アスコルビン酸） |
0.3～0.5% | 抗壊血病、抗酸化、抗癌、かぜ予防、白内障予防 免疫機能増強 |
| γ－ｱﾐﾉ酪酸 （ＧＡＢＡ、ギャバ） |
0.01%～ 0.1～0.2% （嫌気処理） |
血圧上昇抑制、脳・神経機能調節 |
| サポニン | 0.20% | 抗瑞息、抗菌、血圧上昇抑制 |
| ビタミンＢ２ | 1.2mg% | 口角炎、皮膚炎防止、脂質過酸化抑制 |
| ミネラル類 | 5%程度 | 亜鉛、マンガン、銅、セレン：抗酸化 亜鉛：味覚異常防止、免疫能低下抑制、皮膚炎防止 フッ素；虫歯予防 |
| 香気成分 | 1～2mg% | アロマテラピー効果 |
水不溶性成分
| 成 分 | 含 有 量 | 効 能 ・ 効 果 |
| 食物繊維 | 約30% | 癌､心疾患などの生活習慣病予防 |
| たんぱく質 | 約24% | 栄養素 |
| 粗脂肪 | 3.4～4% | 栄養素 |
| クロロフィル | 0.6～1% | 消臭効果 |
| ビタミンＥ | 0.02～0.07% | 溶血防止、脂質過酸化抑制、抗癌、抗糖尿、白内陣予防 |
| 免疫機能増強 | ||
| β-カロテン | 約0.02％ | 抗酸化、抗癌、免疫機能増強 |
日本茶インストラクター協会 通信教育用テキストより 一部改変
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